神棚に毎日お供えする神饌(しんせん)。神饌は米、酒、塩、水です。毎日神棚にお供えする神饌ですが、お米はどのような状態でお供えするのか、いろいろと見解があります。
お供えものにするお米
生米がいいのか、炊いたお米がいいのか。毎日、神棚にお供えするお米ですので、粗相のないようにしたいですよね。
実は、神棚にお供えするお米としては、あまり形式にこだわる必要はありません。お供えものにするお米について、ご紹介いたします。
洗米
神饌としてお供えする場合、洗米と指定されていることがあります。洗米とは洗ったお米を乾かしたものです。
昔は田んぼの肥料として糞尿が使われていたため、「お米は清潔ではない」とされていました。そのため、神棚にお供えするために、一度お米をきれいに洗うようになったのです。
洗米をせず、お米を清めるためにお塩をかければよいという話もありますが、神饌は神様に献上するお食事ですので、清めるという方法は適していません。
生米
現在、田んぼの肥料に糞尿が使われることはほとんどないため、生米のままお供えしても大丈夫です。
基本的に神棚にお供えする神饌は、人間が食べられるものとなっています。洗米であろうが、生米であろうが食べ物には変わりはありませんので、こだわる必要はありません。
炊いたお米
生米を使う理由と同じで、神饌は人間が食するもので構成されます。普段、私たちがいただく、炊いたご飯を米としてお供えしても大丈夫です。
炊いたご飯をお供えする際には、炊きあがったときの、誰も手を付けていないご飯をお供えするようにしましょう。
お赤飯や炊き込みご飯
お祝いの時のお赤飯や炊き込みご飯はどうでしょうか。お赤飯は、お祝いの時にいただくとてもおめでたい食事です。神棚にお供えし、お祝いごとを伝え、日ごろ見守ってくださっていることに感謝しましょう。
炊き込みご飯は、四本足の動物(豚肉や牛肉など)が入っていなければ大丈夫です。神様への感謝の気持ちを込めたご飯であれば、神様も喜ばれるでしょう。
神棚にお供えしたお米はどうすればよいのか
神棚にお供えしたものはいただくのが基本です。では、神棚にお供えしたお米はどのようにしていただけばよいのでしょうか。
洗米、生米の場合
一度洗ったお米は、その日のうちに使わないと傷んでしまうので気をつけましょう。現在は無洗米もありますので、そのようなお米を使うのもひとつの方法です。お下がりのお米は、他のお米と一緒に炊き、いただいてください。
調理済のご飯の場合
お供えは、朝に行い夕方に下げるのですが、炊くなどの調理済みのお米は夕方には固くなってしまいます。
調理したお米の場合、お供えし、お参りをした後、10分ほどで下げてもかまいません。お下がりのご飯を食べずに捨ててしまうのは、神様に失礼ですので温かいうちにいただきましょう。
神棚のお供え物をいただいてご加護を
「神様に失礼にならないように」と、作法を気にされる方も多いと思いますが、お米などの神饌をお供えするのは、神様に食事がいただけることの感謝を示したものです。作法にこだわりすぎず、食べ物を粗末にしないように、現代にあわせた形でお供えしましょう。
kuyoのカタチでは、オリジナルの神棚をはじめ、現代のライフスタイルにあわせた供養品などを取り扱っています。オシャレな神棚で神様を祀ってみてはいかがでしょうか?